難聴シリーズのつづきです。
最後になるので少し長いです、申し訳ない。
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次の休日に嫁さんとコストコに行きました。
近くに無いので車で40分掛かります。
店内に入って薬局コーナーの中に補聴器売場がありました。
そこのショーケースには補聴器が4、5種類。
価格を見ると16万円ぐらいです。
片耳の値段かなと思ったら両耳と書いてあります。
安いじゃん・・・いや高いんですが、以前専門店でサラッと言われた40万円とか80万円が頭にあるので安く感じます。
ちょうど補聴器の担当者がいたのであれこれ聞いてみます。
①耳掛け式はメーカー製品も扱っているが、コストコブランド(カークランドシグネチャー)の物もある。ソレが16万円とのこと。
②コストコブランドは大手メーカーの上位モデルで、まともに市販で買うと60万円とか80万円ぐらいになるらしい。
③メーカー製品も数万高くなるが、いずれも市販されている物よりもかなり安い。
④コストコはアメリカの会社なので、基本アメリカ本土と同じ価格設定となっている。
⑤安価だが調整はしっかりやってもらえる。予約をすれば何度でも調整可能。
⑥コストコで調整するが、調整機材は最新のもので、決して専門店に劣らない。
なにそれ、良いじゃん。
じゃあ、なんでそんなに安く設定しているのか。
担当者はアメリカ本土に合わせているとしか言わなかったが、後でネットで調べてみると、アメリカでのコストコ利用者層でシルバー世代が結構多く、その人たちに店に来てもらうために補聴器を扱っている。
補聴器を買ってもらい、さらに店の商品を買ってもらうために、補聴器の利益は度外視しているとのこと。
アメリカの補聴器の普及率は高くて、半分近くがコストコで購入しているというのは、あながち間違いではなさそうです。
日本では高価すぎて、難聴の人でも補聴器をつけない(つけれない)人は多いですよね。
親父も通販で買った安い(2万円ぐらい)補聴器を使っていて、耳に合わなくてキーンというハウリングをさせていました。
担当者と色々話していましたが、試してみますか?と言われたので、是非ということで簡単な調整を行い、店内で1時間ほど付けて廻ってみました。
うん、よく聞こえる。
で、購入を決めました。
最近の補聴器は調整が全部デジタルなので、耳の特性を測ってデータを補聴器に転送するだけなので早いです。
それとiPhoneのアプリで音の大小や調整(高音の上下)が出来ます。
またiPhoneの音楽も聴けたりします(実際は聴かないけどね)。
ほんとに便利です。
ちゃんと3年間の保証や紛失保証も付いていました。
購入してから5年経ちましたが、保証が切れる直前に整備してもらったので、今もちゃんと使えています。
ただし、やはり調整は大事で、ある程度納得できるまで何度も通いました。
そういう意味で近くに店舗がない地域では、コストコで補聴器を買うのは厳しいかなとも思います。
こんなことを書いて別にコストコの宣伝するわけではないです。
今日本の補聴器の普及率が低すぎる事を言いたいんですよ。
難聴の行き着く先は認知症だと言われています。
人の声が聞こえなくなると、どうしても人の輪に入り難くなって、結局孤独になり、いずれ認知症になり易くなります。
お袋も認知症が発覚する数年前から耳が遠くなり、お喋り好きだったのに、いつの間にか態度も遠慮がちになりました。
多分人の声が聴きにくくなったので、億劫になったのではと思います。
市中の専門店が高価な補聴器しか扱わないのであれば、いつまで経っても普及しませんね。
経済的に余裕のある人しか買いませんから。
確かに高価な補聴器を買ってくれれば利益もそれなりに上がって、調整する回数も少なくて手間も短時間で済むし、店側としては楽かもしれません。
でもこれから高齢者が増えて、今後の認知症に掛かる医療費が膨らんでいくのが目に見えているのであれば、認知症予防という観点で補聴器の普及を目指した方が、結局コストは安く上がるのではとも思います。
政府が国民の健康促進のために歯の予防検診を薦めてますよね、あれと同じですよ。
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最近調整に行ったら、価格は19万円ぐらいに上がってました。
それでも安いと思います。
私の耳穴は少し大きいので、耳穴式が良いかもしれないと言われました。
調整してくれた女性(まだ若かったですが難聴の方でした)が付けていた物を見せてもらいました。
ほとんどワイヤレスイヤホンですね。
耳穴の型をとって個人専用になっていて、しっかり密閉するのでハウリングも発生せず音もしっかり拾うようです。
以前は出来るだけ目立たないような補聴器でしたが、最近はイヤホンが普及したせいか逆に見せるようにカラフルなものも有るようです。
時代は変わったんですね。
今度は私も耳穴式にしてみようと思います。
おわり